ロジャーの技名

エルバフの回想編で描かれた若き日のロジャーVSガープ
ここでロジャーの技名がまた一つ判明しました
『荒御魂(あらみたま)』
ロジャーが技名を叫んだシーンをよく見ると、両者の船はまだ距離があり、ガープも遠距離用の技で攻撃していますね

ということは、『荒御魂(あらみたま)』は、ガープの『拳骨隕石(ゲンコツメテオ)』を相殺できるような技の可能性が高そうです
つまり飛ぶ斬撃か、小分けにした覇気を飛ばす技だと推測できます。
荒御魂ってなに?

ロジャーの技名
- 神避(かむさり)
- 荒御魂(あらみたま)
神避とは、神が死ぬこと、またはその場から神が移動して神力が消えること
荒御魂とは、荒ぶる神のこと
逆に穏やかな状態の神のことを和御魂(にぎみたま)と言います。
これはどちらも神道の言葉です
神道ってなに?
神道と言うと、アマテラス・スサノオ・ツクヨミ・イザナギ・イザナミが登場する日本神話と一緒にされがちですが、違います
日本神話(古事記)は、日本を支配したヤマト王権が、自分達を正当化するために日本各地の細かい神話や伝承をまとめた風土記をベースに編集した創作物です
一方の神道は日本神話よりも古く、縄文時代に始まり弥生時代から古墳時代にかけてその原型が形成された原始宗教です
神道とは
日本の宗教。
開祖や教祖、教典を持たず、また、一神教とは対照的に森羅万象あらゆるものに神が宿るという思想に基づく。日本人が昔から農耕や漁労など自然と交わり生活を営む中から生まれた信仰といえ、神話、八百万の神、自然や自然現象など多くの事柄を含むアニミズム的、祖霊崇拝的な民族宗教である
人間の力が及ばない自然の威力に神霊の存在を見出し、その神霊を丁重に祭ることで自然の脅威を和ませ、農耕生活の安寧を祈るという神観念が生じたことが、神道の始まり
出典:Wikipedia
要するに大自然の力を畏れ、神として崇める気持ち
ということですが、今回重要視したのは原型が形成された時代です

なぜ尾田先生は、空白の100年の秘密を知ったロジャーの技名を神道の言葉にしたのか?
それはやはり、以前から何度か記事にしているように
ワンピース内の『空白の100年』が日本史の『空白の4世紀』だからでしょう
空白の100年

『空白の100年』以前の世界はある巨大な王国が中心だった
しかし、世界を巻き込む大きな戦いが起こり、巨大な王国は跡形も無く消えた
その代わりに世界政府が誕生し、その後の世界を支配した

一方、実際の日本の歴史では…
『空白の4世紀』以前には邪馬台国が大きな権力を持っていた
国を治めていたのは卑弥呼という女王だった
しかし『空白の4世紀』が明けると日本を支配していたのはヤマト王権に変わっていた
さらに邪馬台国の痕跡は完全に消されてしまい、日本の何処に存在していたのかも謎になってしまった
※九州説、奈良説、さらには東北説や実在しなかった説まである
つまりワンピースは
歴史オタクの尾田先生による、日本の空白の4世紀の謎解きマンガ
である可能性が高いのです
卑弥呼の『鬼道』

卑弥呼は『鬼道』という占い術で神(自然)の声や死者の声を聞き、人々を導く事で権力を得たとされています
シャンドラの神官(パントリ)のようですね
また、生贄を捧げるシーンでは「太陽の神、雨の神、森の神、大地の神」
と、神道と同じく自然を神として崇めるシーンもあります
神の否定がテーマだった空島編は、大自然を神とする神道と相性が良かったようです
また、卑弥呼の占術が『鬼道』と呼ばれるのも、卑弥呼を魔女として語り継がないと不都合が生じる勢力が居たからでしょう

空白の4世紀以降、日本の支配者はヤマト王権になりました
しかし、権力が交代するために大きな戦いがありました
そのキッカケは何だったのか?
なぜ勝者であるヤマト王権は、敗者である邪馬台国に攻撃を仕掛ける必要があったのか?
その理由が単に、権力や資源を奪いたかったからでは許されません
何故ならヤマト王権の子孫として今も日本の頂点に居るのは天皇だからです
日本の王の祖先が、ただの侵略者・略奪者であってはいけないので、戦いのキッカケには大義名分が必要でした
だから、卑弥呼には、『鬼道』という怪しい呪術を使って人々を惑わした悪の魔女という悪役になって貰う必要があったのでしょう
歴史はいつも勝者の都合の良いように残され、敗者はひたすら悪者にされます
その辺の歴史の仕組みもワンピースを読んでいれば何となくわかりますね

なのでもし、尾田先生が邪馬台国の卑弥呼をモデルにして空白の100年を描いているとしたら
すでに悪役として描かれている世界政府はヤマト王権
ある巨大な王国は邪馬台国
鬼道で人々を惑わしたとされる卑弥呼は…ネフェルタリ・D・リリィ?または、ナミの実の母とか?
いずれにしても、尾田先生の中では卑弥呼の鬼道は、怪しい呪術じゃなくて人々を救ったり導いたりした正しい占術という認識じゃないかなぁ
その証拠として、鬼と呼ばれたロジャー、鬼の子と呼ばれたエースやルフィ、鬼の姿をしているヤマト
赤鬼青鬼ドリーとブロギーなどなど、鬼の称号は良いイメージのキャラにばかり使われています

【余談】出雲国
ロジャーの技名:神避を調べたら、逆の意味で神在(かみあり)という言葉が出てきました
日本の暦で10月の事を『神無月(かんなづき)』と言いますが、その理由は
「10月には出雲の地で神さまの会議が開かれるので、全国の神様が不在になる」からという説があります
全国から神様が居なくなるので神避が起こります
逆に会議が開かれる出雲の地では、10月の事を『神在月(かみありづき)』と呼ぶそうです
また、出雲は八束水臣津野命(やつかみずおみつののみこと)という巨大な神が、海に浮かぶ島を引っ張ってくっ付けて出来上がったとされる国引き伝説が残る土地です
国引き伝説と言えばオーズですね↓

大国主
※出雲国の王である大国主が、アマテラスに「お前の国をわらわに献上せよ」と言われ、抵抗もせずに従ったとされる伝説
この大国主という神は、地元・出雲の人々からは漢字の音読みで、ダイコク様と呼ばれて親しまれています
そして読み方が同じことから、七福神の大黒様とも同じ神だとされています

七福神といえば宝船
宝船と言えばルフィです

ルフィと言えばギア5の姿が明王に例えられました
明王と大黒天にも実は共通点があります

どちらも元はインド神話のシヴァの事なんです
ルフィは破壊神シヴァ

大黒天は、ヒンドゥー教の破壊と再生を司る神シヴァの化身であるマハーカーラが、仏教に取り入れられた姿とされて、日本では七福神の一柱として、財福を司る福の神として親しまれています
また明王もシヴァ神が仏教に取り込まれた姿の一つとも言われていて、代表的なものが不動明王です
大国主→ダイコク様→大黒天→シヴァの化身マハーカーラ
不動明王→シヴァ
ということで、ルフィは破壊神シヴァということになります
インドにあるシヴァの像のほとんどは、第3の目がありヘビを首に巻いた姿が一般的です

第3の目といえばプリン
今は黒ひげの元にいます
ヘビと言えばルフィのスネイクマン
蛇の名前の技名を繰り出すのも、ヘビを従えるシヴァの影響だと思います

つまり、ルフィはヘビを従える破壊神シヴァなので、巨大なヘビの能力者だと思われるロキを従えることになる
というように予想できます

- 五老星のナス寿郎は見た目がインドのガンジー
- カースト制度で奴隷差別が未だに色濃く残る国はインド
- ルナーリア人のモデルはアーリア人で、インドを支配した民族
- ルフィの生まれたゴアもインドの地名
- バジュラングガンはインド神話の猿の神ハヌマーンのこと
- ジブリのラピュタもインド神話オマージュ。シータ姫の名前はそのまんま
- 空飛ぶ要塞ラピュタもインド神話に出てくる
- 不死の薬アムリタもインド神話
- 神と悪魔がヘビをロープ代わりにして海をかき混ぜると不死の薬が出てくる
- 引っ張られる巨大な蛇がロキになる

…とまぁ、ワンピースの重要な伏線は全部インドに繋がるんです
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