クザンの目的を考察【黒ひげと利害の一致とは⁉︎】

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元帥の座をかけた決闘

赤犬 青キジ 決闘 海軍
出典:ONE PIECE 66巻 尾田 栄一郎

頂上戦争後の新元帥の座をかけた決闘に敗れた青キジ

海軍を辞めて黒ひげ海賊団の10番船船長になっていました。

青キジに何があったのか。
そもそもなぜ決闘してまで赤犬の元帥を阻止したかったのか?

それがよく分かるのがオハラでの出来事です。

行き過ぎた正義

抹殺命令 正義 オハラ バスターコール
出典:ONE PIECE 41巻 尾田 栄一郎

オハラに対してバスターコールが発動された理由は以下の通りです。
(完全世界政府目線)

  • ポーネグリフを読めば古代兵器の復活が可能になり世界に危機が及ぶ
  • よって古代文字の解読を違法行為とする
  • 法を犯したものは死罪とする
  • 各地で捕まえた考古学者を調べてオハラがアジトだと突き止めた
  • オハラの古代文字解読の研究は政府の想像以上の域に達している
  • 学者達の知識は伝達するため1人も島から出してはいけない
  • オハラに住む悪魔達を抹殺せよ‼︎正義の名のもとに‼︎

改めて流れを確認してみるとなかなか強引な理屈です。
特に 学者を悪魔と言い換えるあたりが無理に正当化している感じがします。

初めからオハラの完全抹消が決定していたので、理由を後付けしてどんどん強引に変化させたんだなと。

だから
「やるんなら徹底的にだ‼︎」
「万が一、あの船に学者が1人でも潜んでいたら 今回の犠牲が全てムダになる」
”悪”は可能性から根絶やしにせねばならん!」

と言って避難船を砲撃した赤犬の判断は

『1人も島から出してはいけない』
『オハラに住む悪魔達を抹殺せよ』

という世界政府からの命令の意図をよく理解した正しい行為だったことが分かります。

クザン サウロ サカズキ あのバカ
出典:ONE PIECE 41巻 尾田 栄一郎

これに対し
「これが正義のやる事か…」
「これでもまだ 胸を張れるのかァ‼︎」
とクザンに詰め寄るサウロ

「…あのバカ程 行き過ぎるつもりはねェよ‼︎」
と赤犬を否定する青キジ

2人がドン引きした描写によって、赤犬がサイコパスなのかな?と思いましたが、赤犬は命令の意図をよく理解していただけでした。

つまりサウロも青キジも、赤犬個人ではなく政府の正義を否定したことになります。

そもそもサウロが脱走した理由も政府の言う”悪”に疑問を感じたからです。

本当に人の命を取らなきゃいけないほどのなのか?と。

サウロ センゴク 海軍 政府 価値観
出典:ONE PIECE 41巻 尾田 栄一郎

ここまでをまとめると

  • 政府の言う正義のためなら無実かもしれない人の命を取ることにも躊躇しないサカズキ
  • 政府の言う正義に疑問を抱き、自分の正義に従ったサウロ
  • 政府の言う正義が行き過ぎていることを実感したクザン

という構図になります。

ではそもそも正義とは何なんでしょうか?

正義は価値観

センゴク 海軍 青キジ 正義
出典:ONE PIECE 60巻 尾田 栄一郎

”正義”は価値観

これは個人的な正義個人の価値観という意味で、サウロが最終的に選んだ方です。

自分はどんな海兵でありたいかということで、階級が将校以上の海兵は己のモットーとしての正義を掲げています。

※大将以上の掲げる正義一覧はコチラ↓

名前異名階級掲げる正義
センゴク仏のセンゴク大目付『君臨する正義』
サカズキ赤犬元帥『徹底的な正義』
ボルサリーノ黄猿大将『どっちつかずの正義』
イッショウ藤虎大将『仁義ある正義』
アラマキ緑牛大将『死ぬ気の正義』

青キジは『燃え上がる正義』を掲げていましたが、オハラの一件の後に『ダラけきった正義』に変更しています。

青キジ クザン だらけきった 海軍
出典:ONE PIECE 34巻 尾田 栄一郎

将校が掲げるモットーは階級が上に行けば行くほど大勢を巻き込みます。

大将ともなれば中将や何万人もの部下を抱える立場になり、部下は大将の掲げるモットーを重視し、大将の色に染まります。

もしも自分が中将だとして直属の上司となる大将を選べるとしたら、どんな理由でどのモットーを掲げる大将を選ぶでしょうか。

たぶん多くの人が「自由にやらせてくれそう・任せてくれそう」という理由で青キジを選びますよね。

つまり上司に合わせて自分を変えなくてもいい。
これが青キジが部下からの信頼が厚かった理由です。

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海軍上層部

ドフラミンゴ モリア もっと上
出典:ONE PIECE 59巻 尾田 栄一郎

頂上戦争のどさくさでインペルダウン・レベル6から複数の囚人が脱獄

「レベル6クラスの囚人など、たった1人どこかの国へ紛れ込むだけで人々に及ぶ危険度は甚大だ」

として手配書の公開準備を急ぐも、上層部からは
「政府の信用に関わるため包み隠せ」という命令

手配書を公開すれば政府の失態がバレるが、市民からの通報で早期逮捕にも繋がるにも関わらず「犠牲は仕方ない。公開せずに隠し通せ」という方針に激怒するセンゴク

センゴク 正義 組織 世界政府 ふざけるな
出典:ONE PIECE 59巻 尾田 栄一郎

元帥の職を下りたのは、長年の上層部への不満が爆発、我慢の限界に達したことが理由の大半ではないでしょうか。

命の優先順位

Tボーン 大佐 中将
出典:ONE PIECE 39巻 尾田 栄一郎

海兵の義務は大きく分けて3つ

  • 天竜人を守る
  • 犯罪者を捕まえる
  • 世界政府加盟国の市民を守る

Tボーン大佐のように市民を守ることを重視しているタイプもいますが、海兵が必死に守った市民の命が天竜人にゴミのように扱われるのが現実です。

サターン 五老星 命は虫
出典:ONE PIECE 1090話 尾田 栄一郎/集英社

この命の優劣を決めている世界の法
それを作った世界政府
海軍を作ったのも世界政府
なので海兵にとって政府の命令は絶対

この世界の仕組みと命の優劣に疑問を持ったままなのが青キジです。

オハラの一件以降、自分のモットーを変えはしたものの海軍の組織には所属したままでした。

その後大将になり、天竜人との関わりが深くなったことで、改めて天竜人のゴミクズっぷりを目の当たりにしたことでしょう。

ガープが拒否し続けた理由もよくわかったと思います。

センゴク ガープ 天竜人
出典:ONE PIECE 95巻 尾田 栄一郎
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海賊になったクザンの目的

クザン 青キジ 目的 海軍
出典:ONE PIECE 70巻 尾田 栄一郎

海軍大将青キジから黒ひげ海賊団10番船船長クザンの表記に変わったので、ここからはクザンと呼びます。

パンクハザードでのスモーカーとの会話から

  • いまだに海軍のことを気にかけている
  • 海軍を抜けて海賊になったが海軍のために動いているっぽい
  • スモーカーの居場所をすぐに突き止められる四皇・黒ひげ海賊団の情報網は便利

ということが分かります。

次に黒ひげに勧誘された時のセリフと最新話の状況から考察してみます。

クザン 海軍 ガープ 隊長 黒ひげ
出典:ONE PIECE 1081話 尾田 栄一郎/集英社

それぞれ整理してみましょう。

黒ひげとの利害の一致

黒ひげの夢 海賊共和国 黒ひげ王国
出典:ONE PIECE 1080話 尾田 栄一郎/集英社

黒ひげの夢は『海賊王』です。

具体的には、海賊だらけのハチノスを世界政府に所属する国家にして自分が国王になる。

そのための交渉材料として海軍の英雄コビーを誘拐しました。

うまく行けばドレスローザのようになれたかもしれない。

藤虎 世界政府 国家 黒ひげの夢
出典:ONE PIECE 79巻 尾田 栄一郎

当然、世界政府が交渉に応じずに攻めて来る可能性もあります。

しかし四皇の称号、大量の能力者を有する海賊団に、さらに元海軍大将まで加入していたらどうでしょうか。

相打ち覚悟で攻めて来る可能性は極めて低くなり、交渉に応じる可能性がグンと高まります。

黒ひげがクザンを仲間にするメリットは絶大です。
じゃあクザンのメリットは?

クザンからも世界政府に飲ませたい条件があり、交渉の席を設けたかったのではないでしょうか。

おそらく世界政府と海軍の関わり方について

初手は失敗

クザン 黒ひげ コビー ソード
出典:ONE PIECE 1081話 尾田 栄一郎/集英社

コビーは辞表提出済みの海兵『SWORD』
さらにガープが攻め込んで来てコビーは脱出してしまったので黒ひげの計画はパーになりました。

残ったのは氷漬けのガープ
そしてガープも辞表提出済み

交渉材料としてはコビーよりも弱いです。

計画の立て直しが必要になりました。

次は天竜人でもさらうのでしょうか。

それにしても黒ひげは結構まともですよね。

人質を取って言うことを聞かせようとするやり方は完全にテロリストですが、ホーディに比べればなかなか平和的なやり方に思えます。

ホーディ 海賊王
出典:ONE PIECE 64巻 尾田 栄一郎

黒ひげが意外とまともで話ができるヤツだと思ったから組んだんでしょう。

クザン 黒ひげ アイスキャンディ
出典:ONE PIECE 1081話 尾田 栄一郎/集英社

クザンの目的のヒントは『フィルム ゼット』

フィルムZ 映画 ゼファー
出典:https://www.amazon.co.jp/

ワンピース フィルム ゼット』Amazon Prime Video

フィルムゼットに登場するクザンは、赤犬との決闘に敗れて迷っている状態でした。

もしかしたらゼファーと同じように、武力にモノを言わせて世界を変えようとする過激派になっていた可能性もありました。

しかし恩師であるゼファーの背中を見て、そのやり方じゃダメだと否定します。

つまりフィルムゼットはクザンの方向性はコッチじゃないと言うことを暗示する映画です。

見返すと色々気付きがあって面白いですよ。

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