6人のベガパンク”サテライト”
どこか見覚えのあるベガパンク”サテライト”のキャラクターデザイン。
それぞれのモデルを調べていたら、わりと深いアニメの歴史の話に行き着きました。
※名前のモデルの記事はコチラ。
01『正(シャカ)』
”01”という数字とその言動から、サテライト達のリーダー的な存在だと思われる”シャカ”。
体のサイズはフランキーよりも小さく、サンジより少し大きいくらいです。
シャカのキャラクターデザインは、フランスの電子音楽デュオ”ダフトパンク”がモデルでしょう。
ベガパンクとダフトパンク。
名前も似ています。
02『悪(リリス)』
『悪』を担当するのは女性の容姿をした”リリス”。
麦わらの一味から金品強奪を企むも、戦力の見積りが甘くシャカに止められるところを見ると、ベガパンクにしては少し頭が『悪』いキャラのようです。
また口も『悪』いし、ケンカっ早いところが性格も『悪』い。
人間の悪いところを集めたんでしょうか。
リリスのキャラクターデザインは『ONE PIECE FILM RED』の主人公”ウタ”がモデルでしょう。
シルエットが完全にウタと一致していますが、頭も性格も口も悪いウタってちょっと嫌ですね。
03『想(エジソン)』
『想』・想像力を担当する”エジソン”はラグビーボールのような頭のロボットでした。
エジソンのキャラクターデザインはおおすみ正秋原作のアニメ『ろぼっ子ビートン』がモデルだと思います。
少し長くなりますが根拠を説明します。
未来島エッグヘッドで、忙しくて猫の手も借りたいから、ロボットで分身したドクターベガパンク…
『未来』・『猫』・『ロボット』といえば藤子・F・不二雄の『ドラえもん』を連想しますね。
藤子・F・不二雄はもともと藤子 不二雄Ⓐとコンビを組んで藤子 不二雄として活動していました。
藤子 不二雄(ふじこ ふじお)は、日本の漫画家。
藤本弘(ふじもと ひろし)と安孫子素雄(あびこ もとお)の共同ペンネームである。
1951年にコンビを結成。1954年から、コンビを解消する1987年まで使用。解消後はそれぞれ藤子・F・不二雄、藤子 不二雄Ⓐと名乗った。
代表作は
ウィキペディアから引用
『オバケのQ太郎』(共作)
『ドラえもん』(藤本)
『パーマン』(藤本)
『忍者ハットリくん』(安孫子)
『怪物くん』(安孫子)など多数。
ろぼっ子ビートンの原作者おおすみ正秋は『オバケのQ太郎』『パーマン』『怪物くん』と、ほとんどの藤子不二雄アニメで演出を担当した人です。
つまり、藤子不二雄の良き理解者、パートナー的な存在。
藤子 不二雄Ⓐ作品のオマージュをジャンプスクエアに掲載した尾田先生は、きっと藤子 不二雄イズムを受け継いだおおすみ正秋作品も好きだったんでしょうね。
またおおすみ正秋はルパン三世のアニメ化にも一役買った存在でした。
「ルパンのハーボイルドでアダルトな雰囲気をアニメなんかで表現できるものか」と渋るモンキー・パンチに対し、おおすみ正秋が”ルパンのサンプルアニメ”を作って見せたところ大喜び。
「是非アニメにしてくれ」と手のひらを返したとされています。
・”ルパン三世”と”エッグヘッド編”と言えばコチラ↓
04『知(ピタゴラス)』
『知』・知識。つまり過去・データのインプットを担当する”ピタゴラス”。
頭にゼンマイを付けた旧式ロボットのようなピタゴラスのキャラクターデザインは、石ノ森章太郎原作の『がんばれ!!ロボコン』(実写版)がモデルでしょう。
※マンガ版は2頭身
ジェルマのモデル『サイボーグ009』の作者でもある石ノ森章太郎。
どうやら尾田先生は石ノ森章太郎へのリスペクトが強いようです。
05『暴(アトラス)』
『暴』は人間の持つ凶暴性・暴力性の担当ということでしょうか。
でも『悪意』はリリスが担当しているので、悪意なくただただ暴れ回る”運動不足解消担当”のような気もします。
3体の女性キャラには少しづつ”ウタ”の要素があり、アトラスには”ツートンカラーの髪の毛”と”おさげ”が割り振られています。
それから耳とクルクルの髪の毛は”羊”ですね。
エッグヘッドはニュージーランドがモデルなので。
エッグヘッドのモデルはニュージーランド
ワンピースに登場する島は全て現実の世界にモデルの国があります。
※詳しくはコチラから。
ワノ国を出国する時にルフィが選んだ航路は、”ワノ国から南東の進路”でしたね。
つまりこうです。
ワノ国(日本)の南東の方角で、怪しそうな国は『ニュージーランド』でした。
理由は”神話の共有”です。
ワノ国編が日本神話オマージュだったことはコチラで解説しました。
日本神話で有名なイザナギの黄泉の国訪問ですが、全く同じ話がニュージーランドにもあります。
マイクタイソンでお馴染みのニュージーランドマオリ族の顔面タトゥーは、マオリの祖先が黄泉の国で教わった技術だとされています。
顔面タトゥーと言えばシャンディアのワイパー、ルナーリア族のキング…
それにニュージーランドの神話はディズニー映画にもなっています。
→『モアナと伝説の海 』
エッグヘッド島内は南国だったし、アトラスの耳の形と髪の毛のクルクル具合が羊っぽかったし。
尾田先生が好きそうなネタだらけだし。
エッグヘッドのモデルはニュージーランドで間違いないでしょう。
・ワノ国の次の進路に付いて書いた過去記事がコチラ↓
・顔面タトゥーと神話とニュージーランドについてはコチラ↓
06『欲(ヨーク)』
最後に『欲』を担当する”ヨーク”ですが、連想ゲームで探してみたら結構シックリくる説明ができました。
”未来”の島で、”ホログラム”の怪獣が登場。
6人のサテライトは”イヤホン”で連携。
2体の女性キャラのベースは”歌姫”のウタ。
未来+ホログラム+イヤホン+歌姫
=初音ミク
腕のナンバリングとかもそれっぽい気がします。
ただ、ここからが本番です。
サテライトが全員集合したシーンでは、ヨークがたくさん食べて太っている姿で描かれていましたね。
と言うことはこっちがメインです。
それと、ホログラムの怪獣もヒントになっています。
大食いで太った姿のヨークと、角を持ち火を吹く怪獣。
エジソンのモデル”ろぼっ子ビートン”は昭和の子供向けアニメ演出家兼マンガ家が原作。
これらのキーワードから導かれた答えが『グズラ』です。
『おらぁグズラだど』の原作は、『マッハGoGoGo』『ハクション大魔王』『タイムボカン』『宇宙の騎士テッカマン』『平成天才バカボン』『一発必中!!デバンダー』の演出を手掛けた笹川ひろしがマンガ家時代に連載していた『オンボロ怪獣クズラ』。
”エジソン”と”ヨーク”でモデルにした作品の背景が共通しました。
じゃあ考え方は合っていたと言うこと?
ちょっと考えすぎかもしれないですが、もしも尾田先生の意図と合っていたら嬉しく思います。
おらぁグズラだど Amazon Prime Video
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6人の名前のモデルを解説↓