インペルダウンのモデル迷宮と地獄の番人
以前まとめ記事で「インペルダウンはアルカトラズ」と書きましたが、調査を重ねた結果考えが変わりました。
共通点1「迷宮の監獄」

海底の大監獄インペルダウンは脱獄不可能な地獄の迷宮()と呼ばれ迷路のようになっています
このラビュリンスの語源となったのがギリシャ神話に出てくるミノス王のクノッソス宮殿です。
1900年頃にギリシャのクレタ島で発掘され、ギリシャ神話は実在した国の歴史だったことが判明しました。
世界遺産レベルの発見だったのですが、発見者のアーサー・エヴァンズ卿が勝手にコンクリートで修復してしまった為に世界遺産登録の申請が却下されてしまいました。
それでも貴重な発見であることは間違いなく、現在は観光名所として人気を集めています。

共通点2「迷宮ラビリンス」

インペルダウン看守を務めるブルーゴリラが持つ斧はラブリュスと言います
この斧を背負ったバギーの上にルフィが乗って監獄を飛び回り、インペルダウン編を象徴するアイテムとして描かれました
この双頭斧ラブリュスはクレタ島のクノッソス宮殿のシンボルでした。
古代のクレタ島では、未来を占う神託という儀式で神の言葉が告げられ、それに従うというのが一般的でした
その儀式には生贄が必要で、クレタ島では神聖な動物である牛を神に捧げていました。
信託の儀式はクノッソス宮殿の地下室で夜中にヒッソリと行われました
真夜中に地下から聞こる生贄の悲鳴が原因でミノタウロス伝説が生まれたと言われています。

共通点3「ミノタウロス」

牛の頭を持つ怪物ミノタウロスについて説明します。
実はミノタウロスは、ギリシャ神話の最高神ゼウスの孫にあたります。
ゼウスと人間の美女エウロペの間に生まれたのがミノス王で、ミノス王と妻の間に生まれたのがミノタウロスです。
【なぜ王の子が牛のバケモノなのか?】
ゼウスの子であるミノス王は、政治を巡って兄弟達と争っていたので、自分が偉大な権力者であることを証明して兄弟達を従わせる必要がありました。
当時のクレタ島において偉大な権力者の象徴となるのは、誰よりも美しい牛を所有することでした
ミノス王は、ゼウスの息子の立場を利用して海の神ポセイドンに
「この世で最も美しい雄牛を貸して欲しい」と願いました。
ポセイドンはゼウスの兄なので、甥にあたるミノス王の願いを叶えてやりました。
神の助けを借りて無事に兄弟を従わせる事ができたミノス王は、ポセイドンに返却するはずの美しい牛(権力の象徴)を手放すことが惜しくなり、代わりの牛でポセイドンを騙そうとしました。
当然、牛の違いを見破ったポセイドンは怒り狂い「そんなに牛が好きなら望みを叶えてやる」と、ミノス王の妃に牛を愛してしまう呪いをかけました。
呪われた王妃が雄牛と交尾して生まれてしまったのが半人半牛の怪物ミノタウロスです。
共通点4「冥界の審判官」

ミノタウロスを地下迷宮に隠して養うという大変な苦労をしたミノス王でしたが、国民からの評価は高く、人望も厚かったことから、死後は冥界の王ハデス(ゼウスの兄)の補佐官として名誉ある仕事が与えられました。
そしてミノス王は現在も冥界の入り口で死者の裁判を続けていると言います。
ちなみにハーデスの別名はプルトンです。
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