ネガティブに扱われてきた『結婚』
ハンコックのアプローチに対し「結婚はしねぇ‼︎」とハッキリ断るルフィ。
これ以外にもワンピースでは結婚関連の単語が極端にネガティブに描かれてきました。
- 挨拶代わりの求婚
- YES or DIEのプロポーズ
- 招待状は脅迫状
- 本人の意思を無視した政略結婚
- 死のキャンドル・サービス
それぞれ解説していきます。
即破談する『求婚』
初対面の男に求婚しては断られ、ルフィで4千444回目の破談になった求婚のローラ。
初対面でお互いに何も知らないのに、挨拶よりも先に求婚されたら誰だって断ります。
こんな軽い求婚は嫌ですね。
断れば死が待つ『プロポーズ』
歴代バンダー・デッケンが探し求めたポセイドンの能力を発見したバンダー・デッケン9世は、その力を自分のモノにする為にしらほしと結婚するしかないと思い込みプロポーズを続けていましたが、いつしか『YES or DIE』というただの脅迫になっていました。
こんなプロポーズはされたくないですね。
『招待状』は脅迫状
結婚式の招待状と言えば、「ご出席」のところを「ご出席(させていただきます)」にして返信したりなど、色々とマナーがあって面倒です。
でもビッグマムからの招待状は悩む必要がありません。
出席を断れば大切な人の命が奪われてしまうからです。
こんな招待状は貰いたくないですね。
親が勝手に決めた『政略結婚』
式場も日取りも来賓客も、結婚相手すらも全て親が勝手に決めた結婚式。
逃亡できないように人質を取られ、さらに結婚相手が自分を殺そうとしてくるなんて…
こんな『結婚式は嫌だ』の全てが詰め込まれたサンジの結婚式でした。
絶望の『キャンドルサービス』
本来は新郎新婦が披露宴で来賓席のキャンドルに火を灯す微笑ましいイベントのはずが、ここでも死が絡んだ技に変換されています。
ろうの霧によってジワジワと蝋人形にされてしまうなんて…
こんなキャンドルサービスは嫌ですね。
他人が言う『誓いの言葉』
アブサロムに誘拐され、無意識のまま結婚式を進行されていたナミ。
本人の意思は無視され代わりに死体が『誓いの言葉』を口にしています。
こんな誓いの言葉は無意味ですね。
このように、やたらと結婚関連の単語に”死”が絡んでいます。
死ぬ前に結婚したロジャー
”ひとつなぎの大秘宝”には早すぎたロジャー。
おそらく”ひとつなぎの大秘宝”を見つけるにはポセイドンの能力が必要だったのでしょう。
最低でも25年後でないと”ひとつなぎの大秘宝”を見つけられない事がわかったロジャーは、急に息子を作ると言い出しました。
ロジャーの思考をまとめると
- ”ひとつなぎの大秘宝”を見つけるにはポセイドンが必要
- ポセイドンが生まれて覚醒するまで25年かかる
- つまり25年間は誰も”ひとつなぎの大秘宝”を見つけられない
- これから生まれる子でも十分可能性がある
- 自分の子が”ひとつなぎの大秘宝”を見つけたら面白いな
- よし、余命があるうちに結婚だ!
となったと考えるのが自然です。
でもこれだとルフィが結婚する理由にはならないのでもう一つの説を提唱します。
ロジャーが結婚しようと思った決め手
ラフテルに上陸したロジャーは”ひとつなぎの大秘宝”を見つけていません。
つまりロジャー海賊団の全員が涙を流して大笑いしたモノは秘宝とは無関係のモノです。
ジョイボーイの痕跡があったそれは、見た者を笑わせ、幸せな気持ちにさせ、さらには結婚したくなるような何かではないか。
ラフテルから戻ったロジャーが、急に息子を作ると言い出したのはそれの影響も大きかったのではないかと思います。
そして、ルフィさえもそれを見たら結婚したくなるんじゃないかというのがこの記事のコンセプトです。
これまでさんざん結婚に関する単語にネガティブなイメージを持たせたのは、結婚で終わるハッピーエンドを予想させない為。
世界一の美女ハンコックからの求婚を断るところを描いたのは、ルフィは結婚しないと思い込ませる為。
そのどちらも本当はルフィが結婚するハッピーエンドのための伏線だったわけです。
どうして言い切れるのか?
説明します。
ハッピーエンドの定番
とある考察系YouTuberも散々言っていますが、ワンピースはディズニーオマージュで有名です。
そもそも、どうしてディズニー作品が世界で人気なのかと言うとハッピーエンドだからです。
コレら名作の共通点でわかるように『ハッピーエンド=結婚』です。
そして以前の記事でも解説した通り『ニカ=結婚』です。
ニカは結婚という意味の単語
Google検索で「ニカとは」と調べると、ニケと混同した答えが出てきます!
ギリシャ神話を一通り読んだ立場としては、尾田先生がこんな小物の女神をモデルにするはずがないと確信しています。
しかもスニーカーのNIKEの由来になった神です。
世界に配慮して白ひげ海賊団のマークまで変更した尾田先生が、一部の企業が有利になるような単語を主人公の奥の手に使うはずがありません。
ということで、頼れるのは自分だけ。
Google翻訳の130通りの言語、全てで『NIKA』と『NICA』の翻訳をしてみました。
すると…
この5つの言語で『結婚』という意味がある単語だとわかりました。
『モデルの国』の過去記事を読んだ人ならピンと来たでしょうか。
- ウイグル語はウイグル族の言葉
- →パンクハザードは新疆ウイグル自治区
- タタール語はモンゴル人をルーツとする言葉
- →ロングリングロングランドはモンゴル
- トルクメン語はトルコ・イランの言葉
- → バルティゴはトルコ ・ゾウはイラン
- オディア語はインドの言葉
- → ゴア王国はインド
全てルフィが通ってきた国と被るんです。
そして残るキニアルワンダ語はルワンダの言葉です。
ルワンダはアフリカ大陸の国。
アフリカ大陸と南アメリカ大陸とオーストラリア大陸をモデルにした島はまだ登場していません。
つまりルワンダを含むアフリカ大陸は、ラフテルのモデルになる可能性が残っています。
さらに人類発祥の地であり、Netflixの実写版ワンピースのロケ地でもあり、尾田先生が行きたくてうずうずしている国だとして公式に発表していた土地です。
ということで歴史オタク、都市伝説好き、人類の起源、宇宙の起源の謎が好物な尾田先生がゴールに選びそうな場所がアフリカ大陸です。
ということで、ウイグル語、タタール語、トルクメン語、オディア語、キニアルワンダ語で共通して『結婚』の意味になった『ニカ』
その意味は結婚、これが答えです。
ここまでのまとめ
- 結婚に関係する単語がことごとくネガティブなイメージで描かれていた
- 世界共通のハッピーエンドは結婚
- 余命1年のロジャーですらラフテルに行った後に結婚したくなった
- ニカは5つの言語で結婚の意味
- ルフィがニカになった
ということで全てを逆説的に考えると
- ルフィの結婚以外はネガティブに描きたかった
- ルフィの結婚でハッピーエンドにするための前フリ
- ルフィもラフテルに行くと結婚したくなる
と考える事ができます。
そう考えると、空島編のいくつかが伏線だと気づく事ができます。
空島編に散りばめられた結婚の伏線
太陽の神に迎えられる
村で一番美しい娘を生贄に差し出す儀式。
強がるムースのセリフの中に違和感がありました。
「これから私は太陽の神に迎えられるのよ」
これがどう考えても結婚式直前の新婦の控え室のやり取りにしか見えなかったんです。
ただ、31巻時点では生贄のことだと思って受け入れましたが、真の太陽の神がニカだと判明し、さらにニカの意味が結婚だとわかったら全てがつながりました。
以下が本当の太陽の神を信仰する800年前のシャンドラの仮説です。
そもそもシャンドラは800年前に一度滅んでいます。
そしてノーランドとカルガラが出会ったのは400年前。
つまり800年前にシャンドラを滅ぼした敵によって、不都合な太陽神の存在を消され、地を這うウワバミにすり替えられた可能性が高いのです。
そしてウワバミを太陽の神だとする敵によって上書きされた、間違った信仰がカルガラの時代まで伝わっていた。
こういう手法は神話の中でよく起こることです。
例えば「A」という神を信仰する国と、「B」という神を信仰する国が戦争してAを信仰する国が勝ったとします。
すると、Bの神はAの神の家来、もしくはAの神に倒された悪魔として語り継がれます。
そして”悪魔を信仰していた卑しい人種”として、敗戦国の人間を奴隷にする理由を作るのです。
ということで800年前のシャンドラでは、真の太陽の神ニカを信仰していたのではないかと考えます。
生贄の祭壇も本来は別のポジティブな祭りの為のものだったではないでしょうか。
例えば、音に合わせて一番楽しそうに踊った娘が太陽の神の妻になれるとか。
そう考えるとシャンドラのアレが結婚式に欠かせないアレにしか見えなくなってきました…
最終回で大鐘楼が鳴り響く
黄金の鐘はウェディング・ベルです。
その隣にある黄金のピラミッドは、サンジとプリンが結婚式を挙げた巨大なケーキのようなステージです。
今考えれば、空島編は「結婚」が裏テーマだったように思います。
鐘の意味
凶事を知らせる鐘ならば2回。
年の終わりには去る年に感謝し鐘を8回。
年の始まりには新しい年を祈り鐘を8回。
神聖なオックス・ベルを鳴らすのが海兵のならわしだとのこと。
煩悩を振り払う為に年の終わりに108回、除夜の鐘を鳴らすのが日本人のならわし。
ウェディング・ベルを鳴らす意味
ウェディング・ベルは結婚式へ参列できない方に対し、無事に結婚式を挙げることができたことを鐘を3回鳴らして伝えようと始まったことがを鳴らすようになった由来と言われています。
カルガラがノーランドに伝えたかったことの1つに娘の結婚がありました。
ここに太陽の神とニカと結婚とシャンドラが全て繋がりました。
ということで、ナミとルフィが結婚して、みんなに祝福されてハッピーエンド。
黄金の大鐘楼をウェディング・ベルとして鳴らす。
これがワンピースの一番最後のコマになります
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