大聖堂と七十門徒
共通点1「半円型でシマ模様の屋根」
ウォーターセブンの建物の屋根は全て”半円型でシマ模様”でした。
これはジャヤと同じパターンで、実在する建物の特徴を街の景色にしたパターンです。
”半円型でシマ模様”でテッペンに”アンテナのような銅像”が立っているのは、キリストの弟子”七十門徒”のひとり”福音記者マルコ”の遺灰が収められているのがサン・マルコ寺院です。
キリスト直属の弟子”十二使徒”の下に”七十門徒”と呼ばれる信者がいて、福音記者マルコは”キリストの孫弟子”の様なものです。
マルコとサウロ
”七十門徒”とは2人一組のペアでキリスト教を布教していた信者のことで、サン・マルコ寺院に祀られている福音者マルコのパートナーは”サウロ(パウロ)”です。
サウロ(パウロ)には『パウロの回心』という有名な逸話があります。
キリスト教徒を迫害する立場だったサウロに、奇跡的な体験が起こりキリスト教になったと言う話です。
ワンピースでは逆に、キリスト教的な支配者である海軍・世界政府を脱走し、反政府に”回心”したサウロが描かれています。
共通点2「世界最大の造船所」
12世紀頃のヴェネツィア共和国では”アルセナーレ”という巨大な国立造船所を建て、商業用、戦闘用と
新しい船を次々と生み出し強力な海軍を持つようになっていった。
その力を交渉材料にして、隣の大国”ビザンツ帝国”から交易上の特権を勝ち取る。
共通点3「火災に遭った総督の家」
ウォーターセブンを一つにまとめ上げた市長で凄腕の船大工で尚且つ、フランキーの兄弟分”アイスバーグ”の屋敷がCP9によって放火された。
同じような歴史を持つ名所がヴェネツィア共和国にもありました。
『ドゥカーレ宮殿』
サン・マルコ寺院正面にあるこの宮殿は、ヴェネツィア共和国の総督公邸住宅、行政府、立法府、司法府、刑務所という複合機能をもつ建物として使われ、1483年・1574年・1577年と3回も火事見舞われています。
共通点4「橋の名前」
裁判所と刑務所の機能もあるドゥカーレ宮殿には、尋問室と牢獄を結ぶ”橋”があり、有罪判決を受けた罪人はこの橋の窓から見るヴェネツィアが人生最後の景色となりました。
その事から付けられた名前が”ため息の橋”です。
以上の共通点からも、ウォーターセブンのモデルはヴェネツィアで間違いないことがわかります。
”CP9”のモデル”第4回十字軍”
正義の名の下に、殺しを許可された特殊な集団”CP9”
15世紀はそんな血に飢えた奴らが公然とのさばれる時代でした。
『十字軍』とは
キリスト教の最高権力者”ローマ教皇”により「キリスト教徒以外は人として扱わなくて良い」とされ、異教徒から奪った土地、財産、捕獲した奴隷はキリスト教会と十字軍の所有物とするべく集められた武装集団のこと。
最終目標は”イスラム教の殲滅”と”聖地エルサレムの奪還”
『第4回十字軍』とは
本来はイスラム教を攻撃するために集められた十字軍だったが、ヴェネツィアが用意した船の船賃が払えず、船賃代わりにヴェネツィアの命令を聞く事になる。
世界の支配者ヅラをしているローマ教皇が気に入らず、恨みすらもあったヴェネチアは、第4回十字軍を利用してローマ教皇の国の首都”コンスタンティノープル”を攻め落とさせる。
これを機に、ビザンツ帝国の力は弱まり、ヴェネツィア共和国の勢力が増した。
【考察】ローマ教皇にケンカを売っているシーン
CP9が第4回十字軍で
世界政府の旗を燃やしたことを現実に置き換えると、キリスト教への宣戦布告となる。
つまりキリスト教の親玉”ローマ教皇”へケンカを売った事になる。
カバはイタリア語で「Ippopotamo」
ローマ教皇はイタリア語で「Papa」
カバの冠っている王冠は「十字架」のデザイン。
つまり、十字軍のボスの象徴。
そのカバに総攻撃を仕掛ける38巻の扉絵は、やっぱりローマ教皇にケンカを売っているところなのか
『モデルの国』シリーズ
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