ヤマトのワノ国漫遊
短期集中扉絵連載の主役はヤマトでした。
タイトルは『鬼の子ヤマトの金稲荷代参』
稲荷代参の意味は、ハロウィンにお菓子を集めて回る子供みたいなイメージです。
江戸時代、子供が「稲荷代参してきてあげる!」と言うと大人は
「偉いねぇ、じゃあ頼むよ」と言ってお賽銭を預けるフリしてその子供に小遣いをあげてたみたいです。
粋ですねぇ
ということはワノ国にも『金稲荷』という神社がそこらじゅうにあると言うことかな。
全国を旅して回る時の中継点にちょうど良さそう
※ちなみに日本に実在する稲荷神社は32000社(主祭神としては2970社)で、コンビニの数よりも多いそうです。
『ジンベエの海峡一人旅』っぽい始まり方だったので、ヤマトの旅のゴールも麦わらの一味への仲間入りであって欲しいですね
五老星全員の能力が判明
五老星の能力が判明しました。
と、見事に予想は全ハズレ。
一つくらいは当たって欲しかったですが、このシルエットのヒントだけでは難しかったですね
ただ、5人のうち3人も妖怪の能力なのは意外でした。
しかも日本でもかなりマイナーな妖怪です。
となる、この妖怪にした理由に深い意味がありそうです。
※牛鬼については先に記事にしているので省略します。
以津真天
『以津真天』とは、日本の古典文学の一つ『太平記』に登場する怪鳥をモデルにした妖怪
※太平記は室町時代に作られた物語
戦乱や飢餓などで死んだ人の死体をそのまま放っておくと、この怪鳥が死体の近くに止まり
「死体をいつまで放っておくのか」との意味で
「いつまで、いつまで」と鳴くまたはそうして死んだ者たちの怨霊が鳥と化したものである
Wikipediaより引用
『変な鳴き声の鳥』という特徴からサウスバードを連想します。
この鳥を仕留めたのはロビンです
また、姿がちょっと似ているなと思ったのがフザです。
チョッパーはこの鳥に借りを返せていないままです。
空島編で登場した2羽の鳥の特徴を合わせ持つ以津真天が、空島の環境を再現したラボフェーズに向かいました。
ちなみに、元ネタの妖怪・以津真天は弓の名手によって退治されています。
ラボフェーズにはサウスバードを捕まえたロビン
フザに借りがあるチョッパー
そして凄腕の狙撃手ウソップが居ます。
これは偶然でしょうか?
封豨
『封豨』とは、中国の古典文学の一つ『楚辞』に登場する伝説上の怪物
※楚辞は紀元前206年から紀元8年頃までに作られた物語
巨大な猪の姿をしており、とてつもない怪力で、乱暴な性格の持主。
家畜を襲い、田畑を荒らすだけではなく、人間も食い殺し、多くの人々にとって恐怖の存在であったといわれている。
また、鎧の様に頑丈な毛皮で覆われている為、普通の武器では全く歯が立たない。
『淮南子』修務訓には「封豨修蛇」という字句があり、乱暴者や侵略者を示す熟語としても使われている。
これは羿(げい)によって成敗された怪物であるこの封豨と修蛇とを並称したものである。
『楚辞』によると、堯の命を受けた羿(げい)によって足に矢を打ち込まれて生け捕りにされ、肉を切り刻み蒸し料理として献上されたとも言われている 。
Wikipediaより引用
巨大な猪の怪物と言えば、ワノ国で登場した山の神を連想します。
この封豨という怪物も弓の名手によって仕留められているようです。
もしかしてエッグヘッドではウソップが覚醒して大活躍しちゃう?
※ちなみに堯という人物は古代中国神話に登場する太陽神とされていた君主とのことらしいです。
中国の神話の勉強しなきゃ!
馬骨
『馬骨』とは、土佐国(現在の高知県)を舞台とした『土佐お化け草紙』に登場する妖怪
※『土佐お化け草紙』の製作時期は安政6年(1859年)頃とされている
『土佐お化け草紙』に描かれている馬の妖怪で、蝦蟇の妖怪「宿守」(やどもり)と室内に釣られた蚊帳(かや)の中で向かい合っている様子が描かれている。
火事で焼け死んだ馬が化けたものであると記載されている。
Wikipediaより引用
人馬一体となったキャラはこれまでも数多く登場しています。
ウォーターセブン〜エニエスロビー編で登場したフランキーのケンタウロス↓
ルッチ達の再登場とか、セルフオマージュですね。
また、パンクハザード編で描かれた様々な動物バージョンの○○タウロス達↓
パンクハザードはベガパンクの研究所なのでこれもセルフオマージュ。
ワノ国編では完全体のケンタウロスとしてウマ美が登場↓
ワノ国と言えば妖怪が大量に描かれましたね。セルフオマージュと言えるでしょう。
ケンタウロス…
ウマ美…あれ?
五老星全員がゾオン系ということは、お玉のキビ団子食わせたら簡単に世界がひっくり返るんじゃね?
サンドワーム
『サンドワーム』とは、フランク・ハーバートが書いたSF小説『デューン 砂の惑星』に登場する架空の地球外生物
※ゴビ砂漠周辺に生息するといわれている未確認動物(UMA)のモンゴリアン・デス・ワームがモデルという説が根強い。
先端にバッテンの切れ目があるピーター聖のサンドワームは映画版のサンドワームを完全再現しています↓
『デューン/砂の惑星』Amazon Prime Video
そしてルフィを丸呑みして巨人族が助けるところは、ドリーとブロギーが登場したリトルガーデンのセルフオマージュ。
と言うことで
- 牛鬼は西日本の妖怪
- 以津真天は室町時代
- 封豨は2000年前の中国の神話で太陽神も絡んでる
- 馬骨は四国の妖怪
- サンドワームはSF小説の名作
と、元ネタが出揃いました。
このキーワードだけ見ても、これまでの私の考察の方向性は間違っていなかったことがわかります。
尾田先生の頭の中がよーく見えてきました。
今まで通り、日本の空白の4世紀を調べていけば自然とワンピース考察に繋がりそうです。
虎虎婆 彪狩り
ゾロの技 虎狩り(トラガリ)が極・虎狩り(ウルトラガリ)からさらに進化しました。
この技はワノ国で宣言した地獄の王にちなんで八寒地獄の第五・虎虎婆(ここば)地獄の名前を付けています。
虎虎婆(ここば)地獄は八寒地獄の1つ
- 寒さのあまり「あたた」という悲鳴が出ちゃう頞哳吒(あたた)地獄
- 寒さのあまり舌がもつれて動かず「かかば」という声しか出ない臛臛婆(かかば)地獄
そのさらに上、寒さのあまり口が開かず「ここば」という声しか出ないのが虎虎婆(ここば)地獄です。
地獄の名前はコミカルで面白いものが多いですね。
といったところで今回はお開き。
また来週。
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