くまの能力
苦しみ・痛み・疲労など
体から弾き出した負の塊は誰かが引き受けないと本人に戻ってしまうようです。
たぶん先週の男の子達に「痛いのが戻って来た」とクレームを受けて気付いたんでしょう。
「いたいの飛んでった‼︎魔法か⁉︎」
「くーまーちー♪」
「くーまーちー🎵」
数時間後
「うわー!」
「いたいの戻って来た‼︎」
「くまの野郎めっ‼︎
という事があったのでしょう。
セルフオマージュその1
ジジイババアの苦しみを引き受けるくまはスリラーバークのゾロを思い出します。
ルフィを見逃す条件としてモリア戦で負った疲労とダメージを肩代わりさせられたゾロの
「…なにも‼︎ な”かった‼︎‼︎」は伝説の名ゼリフです。
でも直前のゾロとくまの交渉の際に見せたくまの言葉選びも実は超絶妙でした。
くまのワードセンス
ゾロとくまの緊迫した交渉シーン
- 「これで”麦わら”に手を出せば 恥をかくのはおれだな」
- 「おれがやる事を信じろ 約束は守る」
- 「そのかわりお前には地獄を見せる」
この短いやり取りの中でくまが使ったセリフから、ゾロのことを深く理解してるんだなぁという事が伝わったので解説します。
「これで”麦わら”に手を出せば 恥をかくのはおれだな」
生き恥を曝すことを極端に嫌うゾロの武士道精神に合わせた恥というワード
過去のミホーク戦でのやり取りを知っているかのような絶妙なセリフです。
「おれがやる事を信じろ 約束は守る」
約束は死んでも守るモノと考えるゾロの性格をよく理解した約束というワード
ゾロがどれほど約束という言葉を重んじているか知っているような絶妙なセリフです。
「そのかわりお前には地獄を見せる」
仏教の単語を技名に多用するゾロが、最も恐ろしいモノとしてイメージしやすい地獄というワード
神には祈らないが仏にはお参りする 仏教徒のゾロを深く理解しているような絶妙なセリフです。
ちなみに『武士道』を世界に広めたのは旧五千円札の肖像画にもなった新渡戸稲造です。
アメリカ留学するような貴族の坊ちゃんが書いた本なので本物の侍が思う武士道とは違いますが、アメリカ人ウケするように美化した感じがちょうど良くて「へぇ、サムライってカッコいいじゃん」と思わせてくれて面白かったです。
セルフオマージュその2
ジニーからの求婚を拒否するくま
これもスリラーバークのセルフオマージュです。
ジニーとくま、アブサロムとナミ
どちらも『美女と野獣』ですね。
セルフオマージュその3
肉体と魂と記憶と意志の分離についてもスリラーバークと同じテーマです。
今のくまの状態は肉体に魂は残っているが、記憶が無く意志も無い。
ただ政府の言いなりに戦うだけの人間兵器(バケモノ)のはずでした。
2年間サニー号を守り切った後、マリージョアで最強奴隷として使われていたところをサボ達に救出されたくまさん。
カマバッカ王国に連れ戻され修理(?)の途中で暴走
必死の形相で飛び立ちレッドラインに激突、そのまま壁をよじ登りマリージョアで暴れました。
現在のくまの目的は不明ですが、何かしらの意志があるように思います。
これは、魂が無いのに肉体に残った意志でホグバックの命令に背いたシンドリーちゃんと似た状態です。
このへんの小難しい話を説明するためにスリラーバークオマージュをしているんだと思います。
くまにトドメを刺したのはボニー
弾き出された痛みや苦しみは、誰かが引き受けるまで消えないし、時間が経つと本人に戻ってしまう。
これが弾き出された記憶も同じだとしたら、誰かが引き受けると消えてしまうことになります。
肉体と魂が残ってても記憶がなければ自覚もなく意志もない
逆に言えば記憶を取り戻せれば生き返るようなもの
じゃあ、くまの記憶を全て引き受けてしまったボニーは、自分の手でくまが人間に戻る最後の手段を潰してしまったことになる。
そんな残酷なストーリーになると思いますか?
この考察は外れてほしいですね
といったところで今回はお開き。
また来週。
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