ジブリオマージュ
スタジオジブリは英語で書くと『GHIBLI』
Ghibliはイタリア語で
『リビアなどのアフリカ北部で吹くサハラ砂漠からの熱く乾いた風』という意味で、第二次世界大戦で使われたイタリア・カプロニ社の爆撃機カプロニCa.309の愛称です。
『風立ちぬ』で”Ghibli”の実際の設計者カプローニが登場していました。
飛行機が大好きな宮崎駿らしい由来ですね。
”Ghibli”は本来「ギブリ」と発音するのが正しいのですが、間違えて『ジブリ』の発音で覚えてしまい現在もそのままにしているそうです。
この「ジブリ」という言葉から
「旧約聖書に登場する大天使ガブリエルのアラビア語名ジブリールの意味だ」とする噂が流れているようです。
確かにラピュタの元ネタがインド神話だったりと、都市伝説好きが食いつく要素も多い気がしますね。
そんなジブリ作品(宮崎駿作品)とワンピースの共通点を解説します。
『風の谷のナウシカ』
ワンピースで初めてポーネグリフが登場したアラバスタの葬祭殿
ロビンが石に触れながら古代文字を読むシーンがマンガ版の『風の谷のナウシカ』とそっくりです↓
宮崎駿はマンガ家でもあり、ナウシカはマンガ版が先だった事を知っていますか?
映画版のナウシカを観たことが無い人と、マンガ版のナウシカを読んだことがある人はどっちが多いでしょう。
古代文、巨神兵など
マンガ版ナウシカとワンピースは共通点が多くあり、オマージュだと思います。
『紅の豚』
こちら↑はデービーバックファイトでのボートレースのシーン
この構図からして『紅の豚』にそっくりです↓
『紅の豚』は、1人の女性を賭けて主人公と敵が勝負する物語です。
ドッグファイトでは決着がつかなかった為、殴り合いにもつれ込み、両者が倒れるダブルノックダウン。
最後に主人公が立ち上がって勝利するというものでした。
デービーバックファイトはシェリーのカタキと奪われたチョッパーを賭けた三番勝負でした。
最後はルフィとフォクシーのダブルノックダウン。
共通点が多いですね↓
このオマージュに気付いた時、我ながら鳥肌が立ちました。
『天空の城ラピュタ』
くまに飛ばされたナミが着地した空島”ウェザリア”
島の底にある大きなシャボンで浮いているように見えるこの島は『天空の城ラピュタ』にそっくりです↓
”ラピュタ”という名前は、小説『ガリバー旅行記』に登場する空に浮く島から取ったと考えられます。
※ガリバーに登場するラピュタは、天文学者が集まる島でした。
研究に没頭して妻を放置する学者ばかりなので、学者の妻たちは上陸した冒険者と浮気を繰り返すという島でした。
そのため娼婦を意味するスペイン語の「La Puta」という言葉が島の名前にされています。
そのため海外版の『天空の城ラピュタ』は『Castle in the sky』というタイトルに変更されています。
『天空の城ラピュタ』のストーリーは『インド神話』のラーマーヤナがモデルです。
ラーマーヤナは魔族に誘拐されたシータ姫を救い出し空飛ぶ要塞に追いかけられる物語です。
ちなみにワノ国編もラーマーヤナがモデルと考えられます。
空飛ぶ要塞は鬼ヶ島
囚われの姫はヤマトですね。
『となりのトトロ』
ドレスローザに伝わる妖精伝説の正体はトンタッタ族でした。
ゾロに見つかった青が基調のウィッカは『となりのトトロ』に登場する青い中トトロがモデルだと思います。
トトロの元ネタは北欧に伝わる森の妖精トロールだと作品中でも語られています。
メイが初めて「トトロ」と言った時、さつきが「絵本のトロルのこと?」と言ったり、エンディングでも母親がトロルの絵本を読み聞かせしているシーンがあるので確かです。
トトロは植物を育てるのが得意でしたね↓
同じく植物を育てるのが得意なトンタッタ↓
他にも、ふわふわの尻尾、猫バスならぬキツネタクシーなど共通点が多くあります。
トンタッタはトトロオマージュと考えて間違いないでしょう。
『魔女の宅急便』
魔女と呼ばれていたDr.くれはの部屋のモデルは
『魔女の宅急便』に出てくるキキの実家に近い雰囲気です↓
ちなみに『魔女の宅急便』の原作は宮崎駿ではなく角野 栄子という童話作家です。
『ハウルの動く城』
シロシロの能力で動く城「大頭目」になったベッジ。
これはそのまんま『ハウルの動く城』のオマージュと考えられます↓
ハウルの敵もビッグマムのような見た目の魔女でした。
※ちなみにこの作品も原作は宮崎駿ではありません。
『崖の上のポニョ』
ペロスペローのキャンディで作ったウミウシの上を歩き、海の上を歩いてるように見えるビッグマム。
この姿で登場した数話後のタイトルがコチラ↓
ピンクの服で海の上を歩く姿と、タイトルからわかる通り
『崖の上のポニョ』のオマージュです↓
ビッグマムでポニョをオマージュするとは、何とも大胆ですね。
『もののけ姫』
仮面を被って主人公を救うシーンで初登場
カイドウの跡取りとしてワノ国の支配者になるよう育てられたが、自分の思うように生きる選択をしたヤマト。
ヤマトのキャラ設定が『もののけ姫』オマージュに思えます↓
狼だし
『千と千尋の神隠し』
和装したビッグマムの姿
これは『千と千尋の神隠し』の湯婆婆にそっくりです↓
ビッグマムが10歳以下の子どもに見せるマザーモードは坊をあやす時の湯婆婆
ソルソルの能力で命を与えた傘お化けや提灯お化けなどの付喪神は湯屋に来た八百万の神
2匹の龍が登場したり、暴走するカオナシはカン十郎の最後の大技”火前坊”にそっくりだったり
共通点が多いので、意図的なオマージュと考えて間違いないでしょう。
『パンダコパンダ』
大トトロにそっくりなパパンダ(パパ + パンダ)
”パンダマン”や”ドスコイパンダ”など、尾田先生のパンダ好きは宮崎駿の影響でしょうか。
とにかく 観た人を楽しい気持ちにしてくれる超オススメ作品なので ぜひ一度観てください。
『パンダコパンダ』Amazon Prime Video
オマージュはリスペクトであり恩返し
インプットせずにアウトプットはできませんね。
マンガを描くにも音楽を作るにも、まずは世に出ている作品を観まくって、聴きまくって、知識を溜めてからでないと良いものは作れません。
電話とパソコンを組み合わせてスマートホンができたように、アイデアとは、すでに有るもの同士を組み合わせて新しいモノを作り上げることの事を言います。
今の尾田先生があるのは、過去の様々な作品に感銘を受けたからですね。
「自分も子供をワクワクさせられる大人になりたい」と思ったからマンガ家になったワケです。
そして今や世界一のマンガ家の称号を欲しいままにしています。
そんな世界一のマンガ家が、過去の名作をあからさまにオマージュするとどうなるでしょうか。
オマージュに気付いた人が「○○のオマージュだ」とSNSで拡散します。
すると、原作を見てみたいという人が一定数出てきて、過去の作品が売れます。
そうなればオマージュされた作品の作者に売上が入ります。
つまり”恩返し”ができることになるんですね。
宮崎駿が選んだ児童書50冊
宮崎駿も同じように先人への”感謝と恩返し”をしています。
『宮崎駿が選んだ50冊』という括りの児童書で、どれも世界中で愛され続けている名作ばかりです。
たぶん尾田先生も全部読んでますね。
『ムギと王さま』なんて「麦わら帽子の海賊王」じゃないですか。
※リンクがないのは 古すぎて定価で買えない本です。
イワンのばか | オタバリの少年探偵たち | 思い出のマーニー | 海底二万里 | 風の王子たち |
キュリー夫人 | 銀のスケート―ハンス・ブリンカーの物語 | クマのプーさん | クローディアの秘密 | ゲド戦記 |
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