巻頭カラーのクレーンゲーム

つぶらな瞳と丸い鼻で可愛くデフォルメされた、位置情報を示す時のアイコン
今回はロジャーとロックスもシリーズに追加されました
ロックスかわいい…
そんなアイコンが2頭身のぬいぐるみになったクレーンゲームで遊ぶ一味が巻頭カラー!
これはぜひ現実でも登場して欲しいですね
尾田先生は自宅にクレーンゲーム持ってるくらいのゲーセン好きだから、本当に商品化する日は近いかも?

争いの女神エリス

ロックスの妻、ティーチの母親の名前が判明!
その名はエリスでした
これはギリシャ神話に登場する争い・不和の女神エリスと同じです
女神エリスはトロイア戦争という大きな戦いの火種を作りました
ざっくりとトロイア戦争を要約すると
- エリスが「一番美しい女神へ」と書いた黄金の林檎を女神達の前に投げ入れる
- 3人の女神(ヘラ、アテナ、アフロディーテ)が誰が一番かで揉める
- 人間の王子パリスに選ばせることにした
- 女神は「自分を選べばこんな褒美をやるぞ」と賄賂を提示
- 王子パリスは「最も美しい人間の女を与える」と約束したアフロディーテを選択
- その褒美としてスパルタ王メネラーオスの妻だったヘレネーを要求
- 女神の許しを得たパリスは人妻ヘレネーを誘拐して監禁。勝手に妻にした
- 怒った夫メネラーオスは、ヘレネーに振られた隣国の王達と連合軍を組み乗り込む
- 両軍の有名な戦士達の一騎打ちがこの戦争の見どころ
という感じで、まさにゴッドバレー事件そのものです

3人の女神はリンリン、グロリオーサ、ステューシー
攫われた絶世の美女はシャッキー
誘拐した奴ら VS 振られた男達の連合軍
そして名だたる戦士達の一騎打ちと戦死…
元ネタのギリシャ神話をもっと知りたい方は
こちらのマンガがわかりやすくてオススメです↓
サッチェルズ・マッフィー宮
サッチェルズ・マッフィー宮のキャラデザインは…
- イナズマのような2色の髪
- ドフラミンゴのような毛皮とサングラス
- ハンコックのような体と服の柄
- モリアのような牙
- クロコダイルのような葉巻
- ピサロのような角
…と、頂上戦争の特徴を集約したような見た目でした
さらに今回は口からビームが撃てる事が判明しましたが、これはFILM REDで赤髪海賊団のハウリング・ガブが見せた「斬れる咆哮」と同じです

ガブと同じ技を使った事で、七武海、革命軍、黒ひげ海賊団、赤髪海賊団と、頂上戦争で集結した組織の要素が全てマッフィーの中に揃いました

雑魚っぽいけど重要なキャラなのかな?と思い
名前の意味も調べてみました

サッチェル(Satchel)の語源はラテン語の saccellus=小さな袋
「小さなバッグ」「肩掛けカバン」から 「財布」「金袋」 のニュアンスが派生
19世紀のアメリカでは賄賂や汚職政治家の象徴として
「satchel full of money(札束の入ったカバン)」の風刺画が新聞でしばしば使われ
サッチェルは「賄賂を受け取る政治家」という意味のスラングになりました

マッフィー(Muffy) は英語で「毛皮のハンドウォーマー」
毛皮で包まれたものの意味から、高級な毛皮のコート・贅沢・貴族的な嗜好の象徴となり、金持ちのワガママなお嬢様キャラなどによく付けられる名前になりました
つまり、サッチェルズ家は賄賂を受け取る政治家の家系
マッフィーは贅沢三昧に育ったワガママで性格の悪いお嬢様
という設定が海外のマンガ好きならすぐにわかるような名前です
天竜人とDの因縁は平家と源氏がモデル?
尾田先生が凝ったタイトルを付ける時はだいたいが万葉集や古今和歌集など、日本の古典からだったりします
第1162話のタイトル「矢の雨をしのいで結ぶ恋の詩」は
『平家物語』(矢の雨)と『源氏物語』(恋の詩)でよく使われる言葉を合成したような感じでした
若い頃のシャッキーを海のアイドルと紹介したのも、光源氏にかけていたと思います
源氏と言えばこのブログの過去記事でもちょいちょい源氏オマージュを解説しています
ゾロが牛若丸(源義経)っぽかったり↓

Dの一族のモデルの要素に源氏も入ってそうなんですよね
一度は平家に滅ぼされかけたけど、最終的には復活して平家を倒したってところもそれっぽい
また源平の戦いといえば赤軍と白軍の戦いです
紅白歌合戦や練習試合とかの紅白戦の起源ですね
赤軍は平家
平家といえば権力者で「平家にあらずんば人にあらず」が有名
→天竜人が下々民を人として扱わない、天竜人代表のシャンクスやシャムロックが赤髪
白軍は源氏
源氏といえば平治の乱で滅亡しかけたが最終的に平家に勝った
→歴史から消されかけたDの一族、主人公のルフィはニカとなり白髪に
つまり天竜人の代表シャンクス VS Dの一族代表ニカ?
ちょっとこの辺の日本史も勉強やり直さなきゃですね。
扉絵に込められた”受け継がない意思”

ヤマトの扉絵シリーズVol.43
「英雄達の眠る場所」
ペドロの右隣にはなんと「黒」の文字が‼︎
これは黒炭カン十郎ですよね

ということは、錦えもん達はカン十郎の裏切りを許し、おでんの家臣、ワノ国を救う戦いで命を落とした英霊として祀ることを選んだんですね
うーん深い…
とりあえず今までの流れから、構図のオマージュ元は空島のこのシーンだと思います↓

特に、刻まれた名前に深い意味があるという点で
ロジャーの名前を発見したこのシーンが意識されているでしょうね

受け継がない意思

さて
黒炭カン十郎を英雄として祀る事で黒炭家の罪は許されました
そもそもオロチがワノ国を地獄のようにしたのは、自分を迫害した者達への復讐が原因でした
黒炭家はワノ国の将軍に仕える大名家の1つでしたが、光月家に後継ぎが生まれなかった為に大名家の中から将軍(国王)になれるチャンスが巡ってきます
オロチの先祖は王になるチャンスを掴む為にライバルの多くを殺害してしまいます
そのため黒炭家は名前がバレるだけで、子供でも恐ろしい迫害を受けるようになりました
でも、大名殺しの実行犯はとうに処分を受けています
果たして血が繋がっているというだけで、幼いオロチまで迫害を受ける必要はあったのでしょうか?
この黒炭差別は、自分たちを苦しめる復讐の連鎖を生んでしまっただけではないでしょうか?
黒炭への迫害について、尾田先生はSBSでこんな風に言ってました↓

D:お玉ちゃんの両親の墓標には「黒炭」の文字が見て取れます…..!
お玉ちゃんは黒炭差別から復讐の道を辿ったオロチと 出生の一族は同じでも、新しいワノ国でオロチとは異なる道を歩む子であり、ホーディに対するコアラのように、未来への希望としても描かれているのではないでしょうか??P.N.りみか
0:お~。そんな細かいとこ気づいちゃいましたか!
それは、はっきり言っておきましょう。お玉は「黒炭玉」が本名です。
では、恨まれるべきなんでしょうか?
ラストシーンで日和は「燃えてなんほの黒炭に候」とはっきりと言い切りました。
その中にお玉も入ってるのでしょうか?違いますよね、日和はオロチただ1人だけを指して言ったものと彼女の物語を見ていればわかります。お玉が黒炭家の血筋だと知ったら周りはどう反応するでしよう。色々想像してみてください。
昔も今もこれは社会の大きな問題ですよねー。
ただ、この問題は罪を犯した一族のことだけでなく、特権階級にも言えます
なぜこの娘は生まれただけで偉いんでしょうか?

源氏と平家
黒炭と光月
天竜人とD
この辺りは深いところで意味が繋がってると思うんですよね
といったところで今回はお開き。
また来週。
ギリシャ神話のメインどころを押さえておきたい人はこのマンガの全巻セットおすすめ↓
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