ドリーとブロギーが迎えに来てしまったので、エッグヘッドの次のエルバフ編がどうなるか予想してしまいます。
結論を言うと、北欧神話を知ってれば展開は読めるんです。
ルフィは巨人の王ロキに騙されて試されます。
戦斧はヴァイキングの武器
ONE PIECE ファンブックの『RED』だったか『GREEN』だったかどれで見たか忘れましたがこんなのがあります↑
北欧の海賊ヴァイキングが大好きな尾田先生は、初期構想段階でナミをヴァイキングのように戦斧使いにしようとしたこともありました。
結局、美人海賊×戦斧の設定はエルバフの女戦士ゲルズに採用されました。
戦斧を武器にしたり、鉄兜を被ったり、カラフルな盾を船に飾ったり…
エルバフの戦士はヴァイキングがモデルということはまず間違いないですね。
『小さなバイキング ビッケ』Amazon Prime Video
ルフィは北欧神話の雷神トール
ドン・チンジャオ戦で、覇王色同士がぶつかると「バリバリ」と雷のような音とエフェクトが出る事を理解したルフィは、この現象を新しい技名にしています。
それが『ゴムゴムの”雷将(トール)””象銃(エレファントガン)”』
実はルフィが技名に『トール』を使ったのはこれが2度目で、初登場は映画『ONE PIECE FILM STRONG WORLD 』で、シキへのトドメに使った
『ゴムゴムの巨人の雷斧(ギガント・トール・アックス)』
この技名の意味は3つの要素に分解できます
- ギア3(巨人の足→エルバフ)
- 足に雷を纏う(雷神トール)
- ゴムゴムの戦斧(ヴァイキングの武器)
この3つの要素に共通するキーワードが北欧神話です。
ちなみに、エッグヘッド編が始まってからは…
- ロックス海賊団だった頃のシキが描かれたり
- くまがゴアまでルフィを覗きに行った時に技を完成させていたり
と、映画『ONE PIECE FILM STRONG WORLD 』を連想させる要素が多く、サターン聖へのトドメの技がゴムゴムの戦斧のニカバージョンになることはもう決まっています。
北欧神話
戦闘民族ヴァイキングが信仰する北欧神話はかなり独特で…
- 現世では勇敢に戦って戦場で死ぬことが最大の名誉・病死は最大の屈辱
- 戦死することで死者の国でオーディンに認められる
- 認められた魂は死者の国の城ヴァルハラに招かれる
- ヴァルハラで世界の終わりを賭けた最終決戦ラグナロクに備える
というもので、生きてる間も死んでからも戦いに明け暮れることを喜びとする変態です。
その辺の世界観についてはコチラの記事で紹介している作品を見てください。
※ヴィンランド・サガが一番リアルでオススメ。
キャラの割り当て
先ほど解説した通り、ルフィは自分でも雷将トールを名乗っているので北欧神話のトールに対応します。
ちなみに『Thor』と書くので『トール』でも『ソー』でも同じ意味です。
北欧神話の最高神オーディンのイメージは白ヒゲです。
※MARVELの『マイティ・ソー』では、ソーはオーディンの息子という設定でした。
頂上戦争で白ヒゲに認められ、イメージカラーの白も引き継いだルフィと白ヒゲ
親子というか師弟というか、MARVELの解釈に近いモノを感じます。
- オーディンは白ヒゲ
- トールはルフィ
ここまでは確定事項。
北欧神話オマージュの物語を作ろうとした時に必須なのが2人のロキです。
邪神ロキと巨人の王ウートガルザ・ロキ
MARVELでも登場する臆病で嘘つきな邪神ロキはもちろんウソップに対応
北欧神話ではトールと義兄弟の設定なので、ルフィと兄弟のように仲良しのウソップにピッタリです。
北欧神話にはもう1人、巨人族の王にもロキという名前のキャラがいます。
それがウートガルザ・ロキ
北欧神話に登場する巨人の国ヨトゥンヘイムの中にある都市ウートガルズを納める王の名前です。
これがエルバフの王・ロキのモデルと見て間違いないでしょう。
ウートガルザ・ロキのたぶらかし
北欧神話に載っているウートガルザ・ロキ対トールの話はこうです。
- 圧倒的な強さで有名になり調子に乗ったトールは、力試しのためにロキと従者を連れて巨人の国に乗り込んだ
- そこでまずスクリューミルという超大型の巨人に出会いコケにされる
- 王の城に到着した一行は力試しを申し出てウートガルザ・ロキは挑戦を受ける
- まずロギという巨人と邪神ロキが早食い対決をするがロキが負ける
- 次にフギという少年が従者とかけっこをしてトール側がまた負ける
- 次にトールが酒の飲み比べを言い出しまた負ける
- 王が「本当にお前はあの噂のトールか?本物ならあの大きな猫を持ち上げてみろ」と煽る
- 舐めるな!と怒ったトールが猫を持ち上げようとするが、腹が浮くだけで足が地面から離れない
- 王は「もういい。やめろ。最後に、うちの婆さんと相撲してみろ」とトールを侮辱する
- 舐められ過ぎてブチギレのトールは婆さんを投げ飛ばそうとするがビクともしない
「自分はまだまだ弱かった」と完全に意気消沈したトール達
そこでウートガルザ・ロキはネタバラシをします。
「実は幻術で幻を見せていた。騙してたんだ。ゴメンな」
「お前が飲み干せなかった酒は、海だ。海面がちょっと下がるくらい海水を飲んだからビビった。」
「お前が相撲を取った相手は山だ。ちょっと動いたからビビった。すごかったよ」
「怒っちゃやーよ。バイバーイ」
と、騙すだけ騙して逃げてしまうのでした。
と、こんな感じで麦わらの一味が騙されるのがエルバフ編だと思います。
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