『旧約聖書』の物語
- 出エジプト記
- 士師記
- サムエル記
- エズラ記
の簡単な紹介と
- アーロンの名前の由来
- ショウジョウが髪を切らない理由
- ルフィvsハイルディンはダビデvsゴリアテ
- アブサロムの名前の由来
- キュロスの名前の由来
- 宝樹アダム、陽樹イブ、セト、ソドム、ゴモラの名前の由来
を解説する記事です。
旧約聖書
『出エジプト記』
正義の門が開いた時のバギーは、出エジプト記でモーゼ(あるいはモーセ)が奴隷の逃げ道を作る為に海を割ったシーンのオマージュです。
『出エジプト記』とは
いろいろあって、神の奴隷であるはずのユダヤ人がエジプトに連れ去られ、ファラオの為に労働する奴隷にされていました。
神の言葉が聞こえる預言者のモーゼは、神の奴隷であるユダヤ人を解放するようファラオに頼むも一蹴されてしまいます。
モーゼが「神さま、やっぱりただ頼むだけじゃダメでした」と神に報告すると
神は「仕方ない。ファラオ及びエジプトに思い知らせてやりなさい」といくつかの恐ろしい呪いをモーゼに授けました。
再びファラオの元に交渉に行くモーゼ
「ファラオさん、悪いことは言わない。これ以上神さまを怒らせると取り返しのつかない事になる」
とファラオを説得しますが、聞く耳を持たないファラオ。
モーゼは仕方なく神から授かった『十の災い』を発動します。
その結果、神の力を恐れたファラオは奴隷解放の願いを聞き入れます。
しかし、時間が経つにつれ恐怖は憎しみへと変わります。
「たかが奴隷解放の為にエジプトは被害を受けすぎた。モーゼも奴隷も皆殺しにしろ!」
と追手を向かわせました。
海に追い詰められたモーゼと奴隷、後ろにはエジプト軍の追手。
そこで画像のシーンです。
モーゼと奴隷が海底の道を渡り切ったところで海を閉じると、エジプト軍は溺れてしまい逃げ切りに成功しました。
モーゼの兄アーロン
『口下手なモーゼに代わり演説する兄アーロン』
神の声が聞こえるモーゼですが、それを民衆に伝える演説が苦手でした。
そこでモーゼの代わりにファラオと交渉したり、民衆を説得したのがお喋り上手な兄アーロンです。
『士師記』
ショウジョウが簡単にマシラを蹴り飛ばしたシーンは士師記の一番有名な怪力サムソンのオマージュでしょうか。
『士師記』とは
『出エジプト記』の後の時代。
神から与えられたイスラエルの土地に住むことになったユダヤ人ですが、そこは敵の侵略を受けやすい場所でした。
敵を排除するための戦いに明け暮れるユダヤ人。
いつしか戦闘民族となり、強さがステータスとなり英雄と呼ばれる者が登場します。
すると次は、英雄になる事が約束された「神の力を宿す赤ん坊」が信じられるようになります。
それが士師です。
神の力を宿す代償として怪力サムソンは『産まれてから一度も髪を切らないこと』ことを条件に人間離れした怪力を手に入れました。
空島編が全体的に士師記オマージュっぽいですね。
『サムエル記』
ルフィ vs ハイルディンが、ダビデ vs ゴリアテのオマージュ
ルフィを守るサボが、ダビデを守るヨナタンのオマージュです。
『サムエル記』とは
『士師記』の後の時代。
神の力を宿して生まれた士師は英雄となり国の長になります。
逆らう者がいないのでやりたい放題、次第に権力に溺れていきます。
神の代理である士師が欲に溺れれば、当然 神への信仰そのものが薄れて国の統率力は弱まります。
敵との戦いにも勝てなくなり領地や奴隷を奪われ、どんどん国が弱くなります。
困った神は士師をクビにして、国民の中から「王」の素質を持つ者を選ぶことにしました。
神の声が聞こえる預言者サムエルによって告げられたイスラエル初代国王の名はサウル。
神に選ばれたサウルは期待通りの働きを見せ、再び「敵に勝てるイスラエル」に蘇らせました。
しかしサウルは、真の王ダビデが成長するまでの”繋ぎ”に過ぎなかったのです。
『ダビデとゴリアテ』
サムエル記の中で羊飼いだった少年ダビデが巨人ゴリアテを倒す話があります。
これが上の画像「コロシアムでのルフィvsハイルディン」のモデルです。
『ヨナタンとダビデの契約』
ゴリアテに勝ったダビデの噂はあっという間に広まり王宮に招かれます。
一目見てダビデが神の用意した真の王であり、自分はただの繋ぎだと気づいたサウロはダビデ暗殺を考えるようになります。
しかしサウロの息子ヨナタンがダビデを助けます。
ダビデの神がかり的な強さと人望に魅せられたヨナタンは、ダビデと義兄弟の契約を結び
「何があってもダビデを守る」と誓います。
ドレスローザ編がサムエル記のオマージュっぽいですね。
アブサロム
アブサロムも『サムエル記』に登場する名前ですが、ワンピースに登場するアブサロムとはあまり共通点がありません。
「恋愛体質」という点くらい。
※ちなみにアブサロムは王になったダビデの息子、三男の名前です。
何かの伏線?
『エズラ記』
スマイル工場での強制労働させられていたトンタッタ族を解放したキュロスは、バビロン捕囚を解放したキュロスの勅令のオマージュです。
『エズラ記』とは
『サムエル記』の後の時代。
なんだかんだあって結局は敵に支配されバビロンで奴隷にされたユダヤ人。
しかしアケメネス朝ペルシャがバビロンを滅ぼすと、ペルシャ王キュロスはバビロンで奴隷にされていたユダヤ人に故郷へ帰る許可を出しました。
『創世記』
『創世記』とは
この世界が存在するのは神が作ったからだとする物語です。
- 宇宙を作り
- 地球を作り
- 光を作り
- 大地と海を作り
- 植物を作り
- 太陽と月と星を作り
- 魚と鳥を作り
- 獣と家畜を作り
- 最後に神に似せた人を作った
というもの。
宇宙も地球も光も動植物も人も。
存在しているので最初は誰かが作ったんでしょうね。
アダム
サニー号の素材になった宝樹アダムは、創世記に登場する神が作った最初の男性の名前です。
イブ
陽樹イヴは『創世記』に登場する最初の女性の名前です。
セト
セトは「創世記」に登場するアダムとイブの子の名前です。
※ちなみにアダムが130歳の時に出来た子供。
最初の人間アダムとイブは神と同じで不老不死でした。
しかしどんどん増殖し、それに比例してどんどん愚かな生物になっていったので罰として”寿命”を与えられました。
ソドムとゴモラ
ソドムとゴモラは『創世記』に登場する都市の名前です。
どちらも神への信仰心が無い人ばかりだったので神が落とした隕石によって滅びました。
他にも創世記には
など、有名なマンガやゲームでよく聞く名前のモデルがたくさん登場します。
中でも抑えておきたいのが神の名前”ヤハウェ”