『ルシアンに愛を込めて』が伏線【ジョイボーイとイム様】

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ジョイボーイを想うイム様

イム様 麦わら マリージョア 冷凍
出典:ONE PIECE 90巻 尾田 栄一郎

ルフィの手配書と一番上にして、保管庫の大きな麦わら帽子を眺めるイム様

これはルフィの帽子を見て懐かしい記憶が蘇り、思い出にふけっている様に見えます

まるで、死んでしまった恋人の墓参りをしているような…

だとしたら麦わら帽子の元の持ち主は誰?となりますが、おそらくジョイボーイでしょう

エメトの回想シーンに登場したジョイボーイは麦わら帽子を被っているシルエットでした

エメト ジョイボーイ
出典:ONE PIECE 111巻 尾田 栄一郎
エメト ルフィ ジョイボーイ
出典:ONE PIECE 106巻 尾田 栄一郎

身長は、座高がエメトの兜と同じくらいなので立ち上がったらエメトの角と同じくらいでしょうか
ルフィと比較すると4倍〜5倍はありそう

ということで、イム様が保管している大きな麦わら帽子はジョイボーイのモノだと思います

ルフィとジョイボーイ

ジョイボーイに執着するイム様
出典:ONE PIECE 111巻 尾田 栄一郎

ズニーシャとエメトの場合、ニカの心臓『ドンドットット!ドンドットット!』というリズムを聞いてルフィのことをジョイボーイと呼びましたが、イム様は覇気でジョイボーイを認識しました

イム様とサターン聖がテレパシーの様な方法で会話していることから、おそらくイム様と五老星は能力を共有することで思考や五感も共有できるのでしょう

イム様 ジョイボーイ
出典:ONE PIECE 111巻 尾田 栄一郎

五老星の五感を共有してジョイボーイの覇気を感じ取ったイム様は、ジョイボーイがそこに居たと勘違いします

でも実際はエメトの体内の縄を解いただけなので、ジョイボーイ本人はどこにも居ません。

なのにジョイボーイを逃した罰を受けたサターン聖…

これは…イム様はジョイボーイが生きてると思ってる?
妄想を理由にサターン聖を処刑した?

これはまるで、食いわずらいを起こして息子から寿命を奪ったビッグマムようですね
あ、オマージュか!

寿命と引き換え ビッグマムとモスカート
出典:ONE PIECE 83巻 尾田 栄一郎

だとすると、ビッグマムが暴走した病名は食いわずらい

じゃあ、イム様が妄想で暴走したのは恋わずらいですね

という事で、イム様はジョイボーイに恋したまま、ジョイボーイの死を受け入れられていない恋わずらいをだいぶ拗らせちゃってる人だと仮定します。

でね、大好きな人の死を受け入れられない状態を表す

「ギムレットには早すぎる」という有名な小説のセリフがあるんです

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「ギムレットには早すぎる」

ギムレット
出典:ONE PIECE 77巻 尾田 栄一郎

「ギムレットには早すぎる」

レイモンド・チャンドラーハードボイルド小説
長いお別れ(The Long Goodbye)』で使われたセリフです。

『長いお別れ』
あらすじ

探偵のマーロウはある晩、酔っ払った男、テリー・レノックスと出会い、彼を助けたことから奇妙な友情が始まる。

レノックスは謎めいた過去を持つ男で、金持ちの妻シルヴィアと複雑な関係を持っていた。

ある日、レノックスは妻殺害の容疑で逃走し、マーロウにメキシコまで送り届けるよう頼む。
マーロウは彼をかばって警察に嘘をつくが、やがてレノックスがメキシコで「自殺」したという知らせを受ける。

その後、作家ロジャー・ウェイドとその妻アイリーンの夫婦問題を調査していたマーロウは、次第に事件の裏にある富裕層の腐敗と偽善、そしてレノックスの過去に再び繋がっていく。

そして、最後には「本当の別れ」の意味が明らかになる。

ハードボイルド、探偵と言えば松田優作

松田優作と言えば青キジ・クザンのモデルです

という事で、尾田先生がハードボイルドの代表作をオマージュせずに放っておくはずがないですね

第775話”ルシアンに愛を込めて”

ルシアン フランキー セニョール・ピンク
出典:ONE PIECE 77巻 尾田 栄一郎

そうだったな…ルシアン
キミに出会った日も… キミが笑わなくなった日も
こんなどしゃ降りの…夜だったっけ…

フランキーのパンチのラッシュを、どしゃ降りの雨に見立てて突然始まったセニョール・ピンクの回想

あらすじはこんな感じ↓

  • ピンクは銀行員だと嘘をつき、海賊嫌いのルシアンと交際
  • 結婚し子供が生まれるが、ピンクが海賊で遠征している間に子が死亡
  • 帰ってきたピンクに悲しみと怒りをぶつけ、どしゃ降りのなか家を飛び出したルシアン
  • 運悪く土砂崩れに巻き込まれ植物状態になり感情も言葉も失う
  • ルシアンに笑って欲しくて、返事をして欲しくて毎日話しかけるピンク
  • ある日、ギムレットがつけていたボンネットを被ってみたピンク
  • するとルシアンが微笑んだ
  • それ以来、どんな高価なスーツより値打ちがあると言ってあのファッションになったピンク

この回想がレイモンド・チャンドラーの『長いお別れ(The Long Goodbye)』のオマージュだったのかな?

『この格好を辞めるのはルシアンのことを忘れた時だ、ボンネットを脱ぐには早すぎる』

フランキーと一緒にギムレットを飲みながら言ったセリフきっとこんな感じでしょうね↓

フランキー ピンク ギムレット
出典:ONE PIECE 101巻 尾田 栄一郎

小説『長いお別れ』の終盤に出てくる「ギムレットには早すぎる」と言うセリフには実にさまざまな解釈がありますが、尾田先生は「もうあいつはいない。だが、忘れるにはまだ早すぎる」の解釈がお気に入りなんだと思います。

ピンクの回想やセンゴクのセリフ、それからヒルルクが言う『死の定義』など、ワンピース全体の雰囲気からそう思います。

忘れてしまえばその人は本当に死んでしまう

ロー センゴク 思い出 忘れず
出典:ONE PIECE 80巻 尾田 栄一郎
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「ジョイボーイを忘れるには早すぎる」

イム様 麦わら マリージョア 冷凍
出典:ONE PIECE 90巻 尾田 栄一郎

仮に、イム様が恋わずらいだとして、その相手がジョイボーイだとして、叶わない恋のままジョイボーイが死んでしまったとして、世界中がジョイボーイのことを完全に忘れたとしても

不老のイム様だけが何百年もジョイボーイのことを忘れないでいたら、それは「イム様の中でだけジョイボーイが生きている」つまり「ジョイボーイを独り占めする願いが叶った」」と言えるかも…

イム様は「ギムレットには早すぎる」を胸に、ジョイボーイという幻影を今なお追い続けているのかもしれません

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