ソルベ王国編は「太陽の神ニカ」という物語の核心が、地名・遺跡・人物の三層すべてで設計されています。
「ソルベ」の名前自体が太陽の伏線
くまの故郷「ソルベ王国」。
この地名の「ソル(Sol)」はメキシコの言語であるスペイン語で「太陽」を意味します。
バッカニア族として太陽の神ニカを信仰し続けてきた一家が、「太陽」を冠する王国に住んでいた。偶然ではなく、尾田先生による確信犯的な言語的伏線ですね。
テオティワカンの「太陽と月のピラミッド」
ソルベ王国の思想的ルーツを示す物的証拠がユネスコ世界遺産「テオティワカン」です。
メキシコに実在するこの古代都市には高さ65メートルの「太陽のピラミッド」と、それに対峙する「月のピラミッド」が現存しています。

空島編のモデルにはマヤ文明のティカルを採用しましたが、テオティワカンは別の役割を担っていますね。
太陽のピラミッドと月のピラミッドが並ぶ構造は、「太陽の神ニカ」と「かつて神と呼ばれたルナーリア族」という二つの”神の称号”の関係を象徴していますね。
二者が直接対立していたかはまだ描かれていませんが、太陽と月のように表裏一体の存在だった可能性は高い。
その答えがテオティワカンの二つのピラミッドに刻まれた古代メキシコの宇宙観と重なりますね。
くまのモデルはホセ・マリア・モレーロス

バーソロミュー・くまの革命軍としてのモデルは、メキシコ独立革命の英雄「ホセ・マリア・モレーロス」です。
ローマ・カトリック教会の神父として生きていたモレーロスは、スペイン支配による苛烈な収奪に抗して独立運動の先頭に立ちました。
奴隷制の廃止を訴え、国民の自由と平点を主張した大柄な革命家。
しかし最後は捕らえられ、処刑されました。

牧師として静かに暮らしていたくまが国家権力に抗い革命軍に加わり、捕らえられて人間兵器として自我を消される。
モレーロスの生涯とくまの設定が一致していますね。
ミチョアカン州の州都モレリアも彼の名前に由来する都市であり、ソルベ王国の背景に描かれたモレリア大聖堂(ユネスコ世界遺産)と地名が完全につながります。


米墨戦争がソルベとエッグヘッドを地続きにする

ベック王が国を南北に分断し南部を切り捨てた暴政のモデルは「米墨戦争(1846〜1848年)」です。
テキサス独立を起点に始まったこの戦争でアメリカはメキシコ(ソルベ)の北部を強奪し、その土地が現在のカリフォルニア州になりました。
世界政府(アメリカ)にソルベ(メキシコ)の土地を奪われ、その奪った土地の上にシリコンバレー=エッグヘッドが建っている。
ソルベ王国編からエッグヘッド編への流れは偶然の連続ではなく、歴史の必然として設計されていますね。
関連記事:エッグヘッドのモデルはシリコンバレー確定 / スカイピア編の二重構造【カンボジア×マヤ文明ティカル】

